オンラインカジノを巡る問題に関して、警察庁が初めて実施した全国調査によって、国内における利用実態の一端が明らかになった。調査結果では、オンラインカジノの利用経験者が推定336万8000人、そのうち現在も利用している人が196万7000人に上るとされ、年間賭け金の総額は1兆2400億円と試算されている。法的にグレーゾーンとされがちなオンラインカジノの存在は、今や一部の個人の嗜好にとどまらず、社会的な規模へと拡大している。
報道の詳細と背景整理
今回の実態調査は、警察庁が民間のリサーチ会社に委託し、15歳から79歳までの2万7145人を対象にWEBアンケート形式で実施された。その結果、「現在もオンラインカジノを利用している」と回答したのは2.0％であり、「過去に利用していた」との回答を含めた経験者全体では3.5％となった。
年代別に見ると、20代（8.7％）と30代（6.7％）の若年層に多く、10代でも3.3％と無視できない数値となっており、推定17万人の10代が経験しているとされる。
また、1か月あたりの平均賭け金は約5万2000円。年間ベースで見ると、30代の平均は約80万円に達し、30代・20代で国内市場の賭け金の大半（合計9182億円）を占めていることが判明した。
関係者や当事者の発言・見解
警察庁の見解と対応方針
「違法性の認識が広がっていない現状を重く受け止め、今後は周知啓発を強化し、より踏み込んだ対策に取り組む方針です」（警察庁関係者）
調査では、経験者の60％がギャンブル依存症の自覚があると回答し、オンラインカジノがきっかけで借金を抱えた人は46％に上る。警察庁はこの結果を重視し、違法性の周知に加えて精神的・経済的影響の対策強化を急ぐ構えだ。
制度的・社会的な影響
今回の調査では、オンラインカジノに対する違法性の認識不足も浮き彫りとなった。「違法だと知らなかった」と回答した人は44％に及んでいる。さらに、日本語に対応したオンラインカジノサイトの調査では、利用禁止を明記していたサイトはわずか2つのみで、日本市場が狙い撃ちされている実態も確認された。
また、初回利用のきっかけとしては、「ギャンブルが好き」（35％）に次いで、「無料版を試して本格的に賭けたいと思った」（24％）、「有名人やインフルエンサーの影響」（23％）が続き、アフィリエイトやインフルエンサーマーケティングの影響力が強まっている様子が見られる。
国民や読者の声
- 「20代で80万も賭けてるって、想像以上に深刻な問題だと思う」
- 「SNSで気軽に見かけるけど、まさか違法だとは知らなかった」
- 「無料で遊んでたつもりが、いつのまにかリアルマネーに…怖い」
- 「依存症の自覚がある人が60％って、すでに手遅れレベルでは」
- 「有名人が紹介してるの見たら、信じてしまう気持ちも分かる」
- 「高校生のうちからやってる人がいるっていうのがヤバい」
- 「これって国が放置してるのもどうかと思うな」
- 「借金までしてギャンブルって…家族が気づけないと手遅れになる」
- 「広告規制とか法整備が間に合ってない感じ」
- 「1兆円超えの市場って、もはや裏社会レベルの経済圏では？」
拡大するオンラインカジノ市場、問われる法整備と啓発の実効性
実態調査によって、オンラインカジノの浸透とその影響が具体的な数字で示された形となった。特に若年層を中心に広がる利用傾向と高額な賭け金、依存症の蔓延が明らかになった今、警察庁や関係機関に求められるのは法的対応の整備と認知啓発の即時性である。今後は違法認識の徹底や広告規制の明文化、精神的支援体制の構築など、多面的な政策が急務となるだろう。
ライター：高坂 圭吾
※本記事は、オンラインカジノの仕組みや議論の現状を報道目的で整理したものであり、特定サービスの利用や違法行為を助長・推奨するものではありません。
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