昨年12月の報道を皮切りに、表面化した中居正広さんによる性暴力疑惑。一部では“恋愛のもつれ”とする論調も見られたが、6月4日に「週刊文春 電子版」が報じた内容により、当事者が示談の中で自身の行為を“刑事罰に値するもの”と認識していた可能性が高まっている。タレントとして長年支持されてきた中居さんのイメージに、さらなる打撃となる一報だ。
示談書に明記された「刑事罰は求めない」文言
今回の文春報道によれば、問題の示談書には「今後、被害女性は中居氏に刑事罰を求めない」との記載があったという。これは、法的リスクを避けるための一文と受け取られがちだが、同時に中居さんが自身の行為の重さを自認していた証左でもある。
そもそもこの問題は、2023年12月19日発売の『女性セブン』によって最初に報じられたもので、元フジテレビのアナウンサー女性との間で起こったトラブルが発端だった。その後、水面下で示談が成立したことが明かされるが、詳細はこれまで不明とされていた。
反論と擁護、その裏で
橋下氏の“失恋発言”が与えた波紋
一部メディアやSNS上では、政治家・橋下徹氏の発言が火種となった。「これは“失恋事案”だ」とするコメントが、あたかも事実かのように拡散。これを根拠に中居さんを擁護する声が多く見受けられた一方で、被害女性に対する誹謗中傷が飛び交う事態となった。
「恋愛のもつれでこうなったんじゃないのか?中居くんが可哀想だろ」
しかし、今回明らかになった示談内容により、そうした“擁護論”の根拠は崩れつつある。専門家の中には「刑事罰の放棄を求める文言は、民事では異例とも言える強い内容。極めて深刻なケースであることを示唆している」との見方もある。
芸能界とスポンサーの反応
問題発覚後、中居さんが出演していた複数の番組やCMでは、対応が分かれた。一部バラエティ番組では編集や放送スケジュールの変更が見られたものの、明確な降板発表などはまだ行われていない。スポンサー側は沈黙を保っているが、内部では対応の協議が進んでいるとされる。
所属事務所も公式な声明を出しておらず、タレント本人も沈黙を続けている。一部報道では、体調不良による活動制限の可能性も囁かれているが、詳細は確認されていない。
SNS上の反応:「恋愛で済まされる話じゃない」
- 「“刑事罰は求めない”って、そもそも罰に値するってことでしょ。これはもうアウトじゃん」
- 「恋愛のもつれとか言ってた人たち、ちゃんと訂正してほしい」
- 「ファンだったけど、これは見過ごせない…」
- 「被害者が声を上げづらくなる空気が一番怖い」
今後の展開と懸念:沈黙を破る日は来るのか
現時点で、中居さん本人からのコメントは一切出されていない。今後、テレビ局やスポンサー、ファンに対して何らかの説明が求められるのは時間の問題だろう。「刑事罰に値する」という重みが示された今、芸能界全体のコンプライアンス意識も問われている。
これまで数々の番組で視聴者の笑いと感動を生んできた中居さんだけに、今回の件で失った信頼の大きさは計り知れない。果たして、この沈黙の先にあるのは“再起”か、それとも“引退”なのか──。
ライター:望月結衣
みんなの反応